美味しいだけでなく低カロリー&食物繊維が豊富なので美容やダイエットにも最適でバナナ。
さらに日常生活で不足しがちな栄養もバランスよく含んでいます。
毎日食べたいので買い貯めておくのですが、バナナは常温に置いておくとへたや皮の部分から成長ホルモンのエチレンガスという物質が放出され、酵素の働きが促されて成熟がどんどん進み実が柔らかくなってしまいます。
成熟して皮が黒くなったバナナは特有の健康効果があり、それはそれで優れたものなのですが、フルーツの瑞々しさや弾力のある食感を求める方にとっては物足りないかもしれません。
そこで今回はバナナを長持ちさせる保存方法を紹介します。
1.冷蔵室(野菜室)で低温保存する
バナナは気温が高いと呼吸が活発になり、成長ホルモンのエチレンガスを放出しやすくなります。
そこで13℃以下の低温の場所に置くことで、呼吸を抑えられ成長を遅らせバナナを日持ちさせることができます。
そのため夏など気温が高い時は、冷蔵庫に入れて保存することをおすすめします。
常温では3日しか持たないところ、10日以上保存することができます。
ただし、冷やしすぎると低温障害になり全体が黒ずみ実が劣化してしまうので保存方法に工夫が必要です。
[box type=”kakomi” color=”black2″ title=”バナナの低温障害とは?” icon=”fas fa-check-circle”]
バナナやマンゴー、パイナップルなどの亜熱帯性の果物は、ある温度以下に置いておくと、果肉や果芯の部分が褐色に変化し、腐敗を始めるものがあります。
これを「低温障害」といいます。
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冷蔵庫にそのまま入れてしまうと、冷蔵庫の中の空気の流れによりバナナが冷気の刺激を受け、低温障害を起こしてしまいます。
これを防ぐために、バナナを新聞紙でくるみ、さらにスーパーのビニール袋やジップロックの袋に入れてから、冷蔵室に入れます。
冷蔵室の温度は5度くらいまでなら大丈夫です。これより低いとやはり低温障害を起こしてしまうかもしれません。
このようにすれば10日ほどは皮の色が黄色のままで保存できます。
買った時に色味が青っぽいバナナなら2週間から3週間ほど保存可能です。
ただし、長期保存する場合は湿気がこもりやすいので、5日に一度は袋の中の空気を入れ替えてください。
2.房のへたの部分をラップして保存する
上記の通り、バナナの皮やへたの部分からは成長ホルモンのエチレンガスという物質が放出されます。
この物質がバナナに触れると成熟が進みます。
特に「へた」の部分からは多くのエチレンガスが放出されるので、へたの部分をラップでくるむと成長ホルモンがバナナに触れることを防ぐことができ、成熟を遅らせることができます。
バナナの房のへたの部分をラップでくるんで置いておくだけでOKです。
さらに、一本一本切り離して保存すると隣接する皮から放出されるエチレンガスとの接触も防ぐことができるので、よりバナナを長持ちさせることができます。
3.バナナを吊り下げて保存する
バナナを単に台の上に置いておくと、バナナが熟すにつれて重みで台と触れている部分が痛んでしまいます(傷んで黒くなった実を食べても問題ありません)。
バナナが台と触れないようにスタンドにつり下げて保存すると長持ちさせることができます。
1本1本離しておく
また、バナナは房で置いておくと互いに成熟ホルモンと呼ばれるエチレンガスを出し合い、酵素の働きが促されて成熟が進みます。
逆に熟すのを抑えて長持ちさせるためには、エチレンガスに触れないよう1本1本なるべく房を開いて置くようにします。
そこでバナナの房を開いて一本一本が互いに触れないように置くとより長持ちさせることができます。
おすすめのバナナスタンド
高さがちょうど良く木目がきれいで造りもしっかりしています。
金属製のものよりバナナをかける部分が太いですが、バナナ同士の間隔が離れるので、長持ちさせるのには調度いいです。
4.バナナをカットして冷凍保存する
バナナの皮をむいて輪切りにし、重ならないように平らに並べて袋に入れて、冷凍保存します。
砂糖水に浸けると切り口がコーティングされてバナナの変色を防ぐことができます。
食べる時はそのまま柔らかくなるまで溶かして食べてもいいですし、ミキサーにかけて牛乳と混ぜてスムージーにするのもおすすめです。
成熟したバナナの健康効果とは?
ここまでバナナの成熟を遅らせて日持ちさせる方法を紹介しましたが、皮に黒い斑点ができた成熟したバナナにも特有の健康効果があります。
このバナナの皮の黒い斑点は「シュガースポット」と呼ばれており、皮全体の六割を占めるようになった頃が最も健康への効果を期待できます。
特に、高い抗酸化作用を持つため、体の免疫力を高めて癌の発症を抑える白血球の数を増やしたり、アンチエイジングの効果が期待できます。
中でもTNFと呼ばれるがん細胞を死滅させる成分を多く含んでいます。
黒バナナを食べた場合、成熟していないバナナを食べた時と比べて白血球の働きが八倍になるとの研究結果も出ています。
成熟ホルモンにより活性化した酵素がデンプンを分解して糖が作られるので、甘味もぐっと増します。
バナナの健康効果を期待する方は、あえて皮が6割がた皮が黒くなってから食べるようにしてください。
バナナのほとんどが海外からの輸入品、しかし一部国産の変わり種も
日本で消費されているほとんどのバナナ(99.9%以上)は海外から輸入されています。
実に輸入果物全体の約6割を占めているそうです。
円安のため価格はここ10年くらい上昇していているのが少し残念ですが。
日本でも量は少ないながら沖縄や鹿児島、宮崎など一部の地域で生産されています。
圧倒的な海外バナナに負けじと、「皮ごと食べられるバナナ」といった日本独自の変わり種のバナナも開発されています。
【皮ごと食べられるバナナ】瀬戸内ばなな 3本
希少なため高価ですが、贈答品にいいかもしれません。
皮じゃなく実が黒くなってしまったバナナを食べても問題ない?
これはバナナに加えられた衝撃でバナナに含まれるタンニンという成分がポリフェノールという酵素によって酸化してしまうことが原因です。
衝撃で潰れてしまった細胞から菌が繁殖するのを避けるためにこのような変化が起こるそうです。
腐敗や病気とは異なります。そのため味や食感が変わりますが食べても問題はありません。
終りに
以上、バナナを長持ちさせる方法を紹介しました。
気温が13度を超える4月から10月の時期には上記の方法でバナナを美味しいいまま長持ちさせることができるので、試してみてください。
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