電力の単位について【電力kWと電力量kWhの違い】

家電などの消費電力の単位がちょっと紛らわしいので、なるべく分かりやすいようにまとめてみました。

家電の年間消費電力量から1日分の消費電力量を求める計算や、

全国の水力発電所が1日に何家庭分の電力を発電しているかも計算してみました。

消費電力の単位には、kW電力)とkWh電力量)とがあります。

kW(キロワット)とは

電力の単位kW(キロワット)のW(ワット)は、1秒間に1J(ジュール)の仕事をする電力を意味します。

1J(ジュール)をイメージしやすく表現すると、例えば約102gの物体を重力に逆らって1m持ち上げるほどのエネルギーになります。

k(キロ)は1000倍を意味します。

つまり、1kW=1000Wです。

kWh(キロワットアワー/キロワット時)とは

消費電力の単位1kWh(キロワットアワー)は、1kW(1000W)の電力を1時間消費したときの消費電力量です。

電力(W)×時間(h)で計算されます。

例:160Wのこたつを3時間使用した際の消費電力量

160(W) = 0.16(kW)

0.16(kW) × 3(時間) = 0.48kWh

0.48kWhとなります。

これは0.48kWの機器を1時間使った消費電力と同じです。

少しややこしい例:年間消費電力量149kWhのテレビ1日分の消費電力量は?

次に年間の消費電力量から1日分の消費電力量を求めてみましょう。

年間消費電力量149kWhのテレビの1日分の消費電力量は、1年間の日数(365日)で割れば求められます。

149kWh ÷ 365(日) = 約0.408kWh

1日分の消費電力量は約0.408kWhになります。

それでは、1時間分の消費電力量はどうでしょうか?

1日分の電力量を24で割れば求められます。

0.408kWh ÷ 24(時間) = 0.017kWh

1時間分の消費電力量は0.017kWhとなります。

さらにややこしい例:日本全国の水力発電所の年間可能発電電力量から1日の発電電力量を求める

次は、日本全国の水力発電所の1日の発電量を求めてみましょう。

日本の水力発電所全ての可能発電電力量1年間の合計は、135,434,250MWh(メガワットアワー)になります。

参考:資源エネルギー庁

1MW(メガワット)は1000kW(キロワット)なので、135,434,250MWhをkWhに変換すると、

135,434,250(MWh) × 1000 = 135,434,250,000(kWh)

となります。

これは、135,434,250,000kWの電力を1時間使った時の電力量を表します。

後はテレビの例と計算方法は同じです。

1日分の発電電力量は、年間の日数(365日)で割って、

135,434,250,000kWh ÷ 365(日) = 約371,052,739kWh

つまり、1日に日本全国で約371,052,739kWhの電力を発電していることになります。

4人家族の1日の消費電力量の平均は約19kWhと言われていますので、

371,052,739kWh ÷ 19kWh = 約19,529,091(家庭)

つまり、日本全国の水力発電所が発電する電気が全て家庭用に使われたとすると、約1,900万家庭を支えていることになります。

かなりの電力ですね。

まとめ

というわけで、ちょっとややこしい電力の単位についてまとめてみました。

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